先日、繰上返済により借金生活から開放された。
繰上返済のデメリット
一般的に、手元にお金があったとしても奨学金の返済は優先順位は低い。
理由として
- 低金利であること
- 救済措置が多いこと
- 相続されないこと
があげられる。
金利については、第一種ならなし。第二種でも今は最大0.4%程度。
余談だが、第二種は自分のころと違って金利固定と随時見直しの2種類になっていた。住宅ローンのようだ。ゼロ金利の時代ともあって、随時見直しは第二種でも0.01%。
少なくとも、リボ払い(年利18%)をしている人は、奨学金の繰上返済ではなく、リボを返すこと。車のローンについても同様。
住宅ローンについてだけは、減税がからむのでお好みで。
救済措置について。
「災害、傷病、経済困難、失業などの返還困難な事情が生じた場合は、返還期限の猶予を願い出ることができます。」
相続されないことについてはこれ。
本人が死ぬと返還しなくてよくなる。
金利が0.4%なら、繰上返済の前にNISAやiDeCoの枠があれば、そっちに回したほうが得するだろう。リスクはあるけど。
返還猶予の裏技(10年制限がついた)
放送大学の全科履修生なら無利子で返還猶予できる。
10年に一度入学金の24000円と初回の授業11000円
その後2年に一度、授業料(最低)5500円(2年休学できるので支払いは3回)
10年間で51500円かな?まああと郵送料など。
返還猶予は毎年申請しないといけないのが面倒。
ずっと学生をやって、死んだら返還免除なら、いくら借りていても卒業後100年生きていても51万5000円!(追記:在学猶予は10年までの制限が付いた)
やめてください奨学金制度が死んでしまいます
一応、私は返したからね…
繰上返済した理由(機関保証料)
上のような方法もあるのだが私は一括返還した。
理由
・職場が借金にうるさい
・返還猶予の手続きが面倒
職場で借金トラブルを起こした人がいて、うるさくなった。
借金がある人は返済計画を立てろといわれる中で在学猶予の話をするのも面倒。
ということで一括返済!
あとは、
・機関保証料が若干戻ってくることへの期待
これもあった。
機関保証料の計算方法(推定)
そもそも機関保証というのは、連帯保証人が立てられない人向けに、連帯保証人の変わりに機関保証センターが保証してくれるという制度。
その代わり毎月の奨学金から保証料が天引きされる。
一括返済すれば、それ以降保証しなくてよくなるので、保証料が返還される。
ということで戻ってきた金額は、
なお、一括返済までは放送大の在学猶予2年を使用している。
学部 81530円
修士 75150円
だった。
中抜きされていた保証料は学部で102864円、修士で86232円
戻ってきたのは学部で79%、修士で87%
学部は180回払い(15年間)
修士は168回払い(14年間)
多分、保証料は
学部が在学中の4年間と支払いの15年間の合計19年
修士は2年+14年で合計16年間
に対してかかっている。
よって、一括支払いにより戻ったのが
学部 15年÷19年で約79%
修士 14年÷16年で約87%
ということなのだろう。
というわけでポイント。
・在学中も保証期間の計算に入っている。
・ただし在学猶予中は保証期間の計算に入らない。
今回は全て猶予して一括返済していたが、学部4年間の奨学金を返済15年のところを5年間で返す(10年短縮)と、
10÷(15+4)で53%ぐらい戻ってくると思われる。
また、きちんと返済する場合についても放送大の在学猶予は有効である。
というのも、
・猶予しないで15年ちまちま払うと保証料は戻らない
・15年(もっと伸ばしてもいい)猶予してからどーんと返すと保証料が8割戻ってくる
という逆転現象が起こるからだ。
いろいろと制度に欠陥があるようでもあるが、学生を支援する機構なのだから、一生学生でいる人を優遇するのは、ある意味正しい。
ご活用あれ。